適正露出
露出とは、フィルムやセンサーにレンズを通した光を与えることです。
または、レンズを通過してくる光の総量をさす場合もあります。
絞り(F 値)、シャッタースピード、感度(ISO)の3つの組み合わせで決定されます。
撮影された写真が客観的に見て、自然な色や明るさで表現されるにはフィルムやセンサーに一定の量の光を与えなければなりません。 その状態の光の量を適正露出といいます。
屋内や屋外、または撮影する時間帯によって被写体の明るさは変化します。
そういった中で一定の光量である適正露出を得るためには、前述した絞り(F 値)、シャッタースピード、感度(ISO)の3つの組み合わせで光の量を調節し、決定する必要があります。
例の3つの写真は同じ条件で撮影していますが、露出を絞りとシャッタースピードによって変化させています。
適正露出以下の光量で撮影された暗い写真をアンダーといい、逆に適正露出以上の光量で撮影された明るい写真をオーバーといいます。
フィルムやセンサーには、画像として再現できる光の明暗の範囲が限られています。
そのため、その再現の幅を超えた状態だとオーバーとなり、また、その再現の幅に足りない光量だとアンダーとなってしまいます。
このフィルムやセンサーの再現の幅のことを一般的にラチチュードといいます。
露出の調節方法
下図の破線で囲まれた状態[絞り(F 値)5,6 シャッタースピード1/30 感度(ISO)800]の状態を仮に適正露出で写真が撮影できる状態とした場合に、より背景をぼかしたい等の理由で絞り(F 値)を5,6から2,8にしたとします。
その場合、絞り(F 値)を開けて光量が増えた分、シャッタースピードを速くするか感度(ISO)を下げて、トータルの光量を調節します。
この調節を行わないと、適正露出ではなく露出がオーバーの写真になってしまいます。
逆に、絞り(F 値)を5,6から11にした場合は、シャッタースピードを遅くする、もしくは感度(ISO)を下げるといった調節を行わないと、撮影された写真は露出アンダーになります。
ストロボを使用して撮影する場合の露出
外部ストロボを使用して撮影する際に、ストロボの発光に合わせてシャッターが全開するシンクロスピードはカメラによって決まっていますので動かすことができません。 その場合、絞り(F 値)で調節する、またはストロボの出力(光量)を強くしたり、弱くしたりすることで調節し、適正露出を得ることができます。
このように、露出を適正露出に合わせるというのは、写真を撮影する上で大変重要な部分だということを覚えておいてください。