被写界深度とは
厳密には写真の焦点(ピント)は一箇所にしか合いません。 ですが、ある程度を許容することでその前後にも十分に焦点(ピント)の合って見える範 囲があり、その範囲のことを「被写界深度」といいます。
図の場合は、A からB までの範囲で焦点(ピント)が合って見えますから、その間の範囲が「被写界深度」ということになります。
一般的に、「被写界深度」の範囲が狭い事を浅いと表現し、逆に範囲が広い事を深いと表現します。
「被写界深度」は主に、絞り(F 値)、レンズの焦点距離によって変化します。
例の写真のように、絞り(F 値)を絞り込みほど(F 値を大きくするほど)被写界深度は深くなります。
この効果を利用して、画面全体に焦点(ピント)をあわせたり、背景をぼかしたりする表現が可能です。
次の例の写真は、異なる焦点距離で同じ被写体を撮影したものです。
左側の写真は全体がはっきりと見えますが、それに対して右側の写真は途中からぼやけてはっきりとしません。
レンズの焦点距離が短い(広角)ほど被写界深度は深くなります。
これはズームレンズを使用している時も同様です。
ズームで焦点距離が変化すると、そのまま被写界深度も変化していますから、撮影する際には注意が必要です。